病的近視による脈絡膜血管新生

2018.03.05 2 コメント

本日は白内障手術を13件

翼状片手術を1件行いました。皆様無事に手術を終えました。

病的近視による脈絡膜血管新生

多分専門外の方はあまり聞いたことの無い病気なのではないでしょうか?でも、結構失明率の高いやっかいな病気なのです。

普通、近視が強いといっても、-6D程度のものだったりします。病的近視は-10D程度の高度な近視で、その場合、眼軸長(目の奥行)が長くなっていて、網膜(カメラでいうフィルム)、脈絡膜(網膜に栄養を与える血管が豊富にある膜)、強膜ともに薄く引き伸ばされています。

その場合、網膜萎縮(網膜がだめになってしまう事)が起きることもありますが、脈絡膜の血管が破裂して、網膜と脈絡膜の間に出血してしまう事があります。これのせいで、昨日まで良く見えていた人が一瞬で視力が0.1以下くらいに下がってしまう事があるのです。病的近視は失明の原因の4番目で、失明原因の6.5%を占めているというものです。病的近視の方が多くない割に、失明する人が多いと言う事になります。

上の写真がこの病気の人の眼底写真です。黄斑に出血があります。出血の範囲はとても狭いですが、これだけで視力がガクッと下がってしまいます。

OCTで黄斑を観察すると、網膜の奥に出血がありました。この方は視力は0.03でした。

抗VEGF薬で治療を行うのですが、なかなか視力が上がりにくかったり、病気を食い止めるのも難しいことがあります。ただ、この方は治療に良く反応しました。

注射の治療を行ってから1週間で矯正視力(眼鏡をかけた視力)が0.4まで上がっていました。今後も様子を見ながら治療を行っていく予定です。