もりや眼科ブログ

森谷充雄の眼科ブログ

月別 アーカイブ: 2013年3月

平成25年3月の手術実績

2013.03.30

もりや眼科 平成25年3月の手術実績

白内障手術  26件
硝子体手術 2件
翼状片手術  3件
眼瞼下垂症手術 4件
ボトックス(眼瞼痙攣に対する注射) 1件
霰粒腫摘出術 1件
帯状角膜変性に対する治療的角膜切除術 1件 

後発白内障に対するレーザー治療 5件
網膜レーザー光凝固術 7件
隅角光凝固術(緑内障に対するSLTレーザー) 2件
隅角閉塞緑内障に対するレーザー虹彩切開術 2件
鼻涙管閉塞症に対するシリコンチューブ留置術 1件

手術、外来ともに皆さんの期待に応えられるよう頑張りたいと思います。

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まぶたが内側にむいて、目がゴロゴロする病気(眼瞼内反症)の手術

2013.03.28

予定よりも桜が早く咲いたので、明日花見に行こうと思います。
雨男なので、雨に降られないかどうかが心配です。降水確率も20%くらいのようなので、微妙です。これで雨が土砂降りだったら、間違いなく私のせいでしょう・・・


まぶたが内側にむいて、目がゴロゴロする病気(眼瞼内反症)の手術



まつげ(睫毛)は、目の中にゴミが入るのを防ぐ役割があるのですが、目の周りの筋肉(眼輪筋)が緩むと、まぶたごと睫毛が目の中に入ってしまいます。

内反術直前

まぶたごと内側に反っているので、下まぶたの縁がどこにあるのかわかりません。当然とてもゴロゴロするので、当院で手術を希望しました。

まぶたが内側に向く原因の筋肉(緩んだ筋肉)に応じて手術を行います。眼輪筋か、下眼瞼牽引筋を引き締めることになります。手術時間は15分くらいです。麻酔だけチクッとしますが、他は特に痛いことはありません。

内反術直後
手術後1週間の様子です。この日に抜糸を行いました。まぶたがきちんとした方向になっているので、睫毛の生え際まできちんと見ることができます。ゴロゴロした違和感がなくなっていて、とても喜んでいただけました。
内反術後

手術して1ヶ月目の写真です。もう傷口が分からないくらいに綺麗になっています。眼瞼内反症手術は、白内障ほど一般的ではないので、ひとりで悩んでいることが多くあります。また、手術をしないクリニックで診察を受けていると、点眼でごまかしながら様子を見ていることも良くあります。きちんと治療すれば治る病気なので、もしゴロゴロして悩んでいるのであれば、手術のできる眼科に相談してみてください。


目の中に炎症がおきる病気(ぶどう膜炎と白内障)

2013.03.25

先週は急性緑内障発作の方が来られました。レーザー治療はもともとしていたようですが、効いていなかったため、緊急手術を行いました。翌日から眼圧が1桁になり、経過良好です。
また、重度のドライアイの方がいらっしゃって、よく見たら涙腺が腫れていました。ミクリッツ症候群ですね。今度IgG4の測定も行いたいと思います。
また、眼痛の方がいらっしゃって、よくお話を聞いたら緊張型頭痛のようだったので、他科に紹介させていただきました。当院は目が痛いという患者さんも多いですが、緊張性頭痛や偏頭痛、眼瞼痙攣がとても多くいらっしゃいます。痛みは本人しかわからないので、診療がとても難しいことがあります。目の痛みについてもそのうちお話したいなと思います。

本日は白内障手術6件行いました。
皆さん無事に手術を終えました。

目の中に炎症がおきる病気(ぶどう膜炎と白内障)


これまで、合併症を伴う白内障として落屑症候群や糖尿病網膜症の話をしてきました。今回はぶどう膜炎という病気が白内障に及ぼす影響について話したいと思います。(ぶどう膜炎そのものの詳しい説明は別の日に書きます)


ぶどう膜炎は、目の中で炎症が起きる病気です。充血が起きて結膜炎かと思って眼科に来たらぶどう膜炎だと言われた人もいます。また、目の中の水(房水)が濁るので、視力が下がって眼科に行ったらぶどう膜炎と言われた人もいます。



ぶどう膜とは、目の中の茶色の部分で、外から見えるのは虹彩(青矢印)です。目の中には脈絡膜(赤矢印)もぶどう膜です。ここにはメラニン色素があるので、茶色をしているのですが、この部分は免疫異常で炎症を起こしやすいのです。 ぶどう膜


炎症が水晶体に波及すると、濁りが生じてしまいます。そのため、ぶどう膜炎そのものだけではなく、白内障でも視力低下をしてしまいます。しかし、ぶどう膜炎のあとで白内障の手術をすると、時々手術が難しいことがあります。


ぶどう膜炎 散瞳前

これは、ぶどう膜炎になった人の瞳孔の写真です。先ほどのイラストの青矢印の先の部分で、水晶体と虹彩がくっついています。これを虹彩後癒着と言います。これが生じると、暗いところに言っても瞳孔が開かないので、暗く見えます。

白内障を手術するときも、瞳孔を開いて手術をします。そのため、きちんと瞳孔が開かない人の場合、手術がしづらいのです。

ぶどう膜炎後

瞳を開くと、癒着しているところがはっきりとわかります。この程度であれば、手術するのに殆ど支障はないのですが、あまりにがっちり癒着しているとなかなか外れません。ぶどう膜炎の治療は、炎症を抑えるだけではなく、瞳孔が癒着しないようにする(瞳孔管理)が重要です。


7色に輝くきらきら白内障

2013.03.18

この前は後輩が当院を見学に来ました。あと2ヶ月で専門医試験なので、頑張って合格して欲しいです。自分も必死に勉強したのを思い出しました。
また、私の先輩も見学に来ました。自分のクリニックに対する思いを話していたら、あっという間に遅い時間になってしまいました。当院の様子を諸先生方に紹介することが多くなってきましたが、「頑張ってますよ」と言えるように、常に前向きに頑張りたいと思います。

本日は白内障手術7件、霰粒腫摘出術1件を行いました。
皆さん無事に手術を終えました。

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色に輝くきらきら白内障

 

今日は、動画を埋め込むのに挑戦です。以前やったことがあるのですが、久しぶりで忘れてしまいました。

白内障もいろいろあることを以前説明しました。「核白内障」「皮質白内障」その他たくさんの種類があります。そのうちの一つに「クリスマスツリー白内障」というものがあります。これは正式な名前なのでしょうか・・・大学で働いていた時からこの名前しか聞いたことありません。

 

短い動画ですが、分かりましたでしょうか?診察室の顕微鏡で患者さんの水晶体を見ると、このようにキラキラ輝いて見えます。うちの電子カルテで動画記録機能があってよかったです。

 

実際のところ、これがあってもあまり視力は下がりません。また、あまりまぶしく感じることもないようです。今まではこれを診察して綺麗だなと思っても、顕微鏡は自分しか見えなかったので、スタッフや患者さんにこの綺麗さをわかってもらえませんでした。顕微鏡にビデオがついていると診察の情報が共有できて便利です。


アレルギーの検査

2013.03.11

今回は
眼瞼下垂手術 4件
白内障手術 6件
翼状片手術 2件
硝子体手術 2件
帯状角膜変性EDTA塗布 1件

すべて無事に終わりました。EDTAは角膜に沈着したカルシウムを取る薬です。早く濁りが取れるように濃い液体を準備したのですが、20分くらいかかってしまいました。塩酸とは異なり、ほぼ中性なので目の表面を傷めないのがメリットだと思います。これについてはまた後日お話したいと思います。

アレルギーの迅速検査

昨日からの花粉の勢いは猛烈ですね。空が黄色くなっていました。
煙霧という言葉を初めて聞いたと思います。この数年花粉症でなかった私も昨日は鼻がグジュグジュで、目も痒くなってしまいました。
本日の外来も花粉症患者で溢れていました。目の周囲を腫らしている人が多いのが今年の特徴です。花粉の量が多いからでしょうか。

今回はアレルギーの原因についてです。眼科医は「痒い」と言って来院された患者さんの目を見て、アレルギーの度合いを推測することができます。しかし、何が原因でアレルギーが出ているかはわかりません。

アレルギーの原因が何であれ、点眼薬は同じです。そのため、原因が何かを調べることに、治療的な意味合いはありません。大体今の時期で痒ければスギ花粉が原因かな?位で十分でした。

しかし、患者さんのなかには「何が原因でアレルギー性結膜炎になったのか」を知りたい人がいます。そのため、当院では迅速検査キットを常備しています。ImmunoCAP_Rapid_TOP_1[1]

約30分で、8種類のアレルゲンを検査できます。私はスギで陽性でした。空気清浄機のある部屋から出ると辛いので、しばらくは院内と自宅でじっとしていようと思います。

次回から、週1くらいで更新したいと思います。


白内障の術前検査(全身状態の確認)

2013.03.07

今日は花粉症の患者さんが多かったです。ここ数年杉による花粉症の出なかった私も、目がムズムズします。院内は空気清浄機が働いているせいか、とても快適です。

白内障の術前検査(全身状態の確認)

 

白内障手術は、局所の手術なので全身の状態はあまり関係がありません。あまりに体力が落ちている方は、手術室のベッドでしばらく寝ていただきますが、30分程度安静にできれば両眼とも手術をすることが出来ると思います。ただし、糖尿病は目に合併症を引き起こすことがありますし、内服薬で手術に影響があることもあるので、術前に全身の状態をきちんと確認しておくことが大事です。

 

当院では手術の前には必ず血液検査を行って全身の状態を確認します。目的は2つあります。一つは感染症を持っていないかどうかを確認すること。白内障手術では殆ど出血しませんが、それでも僅かに出血する可能性があります。その時に、手術についているスタッフに感染しないように注意する必要があります。

もう一つは全身状態の確認です。手術前には何も既往歴がないと言っていた患者さんで糖尿病が見つかった人もいますし、貧血が見つかって治療を行った人もいます。糖尿病が見つかった場合でも、早く手術した方が良いことがあります。なぜなら、糖尿病の合併症である糖尿病網膜症は治療を始めた頃に生じやすいからです。白内障の治療をしないと、診察しにくかったり、レーザー治療も行いにくかったりすることがあるからです。糖尿病では外科の手術で傷の治りが遅くなると言われていますが、白内障手術の傷はとても小さいので、殆ど影響しません。

 

内服薬に関しては、前立腺肥大の薬を内服していると、手術が難しくなることがあります。また、血液をサラサラにする薬を飲んでいると、術後に結膜(白目)が赤くなりやすいですが、1週間程度で治りますし、手術の成績には影響ありません。そのため、当院では内服を続けてもらっています。

その他の薬はほとんど手術に影響することはありません。いつもどおりに内服して手術に臨んでもらいたいと思います。


緑内障の記事一覧

2013.03.05
記事が多くなってきて、何を書いたのか忘れてしまうので、まとめページを作ってみました。
緑内障はそれなりに書きましたが、また何か気がついたことがあれば、追加で書きたいと思います。


緑内障はなんで気がつかないの?(マリオット盲点と虚性暗点)

8020運動と緑内障(視神経の寿命について)

ものが見える仕組み(緑内障での視野の欠け方)

緑内障になりやすい人(緑内障のリスクファクター)

眼圧の仕組み

治療前の眼圧はしっかり測りましょう(ベースライン)

緑内障点眼薬について(プロスタグランジン系点眼薬)

緑内障点眼薬について(交感神経を抑える薬:ベータ受容体遮断薬)

緑内障点眼薬について(炭酸脱水素酵素阻害薬)

視野について

視野検査について(視野検査の受け方、固視点)

視野検査結果の読み方(初級編)

MD値を理解して、緑内障診療を理解する 

視神経を診察する

緑内障の手術について(選択的レーザー繊維柱帯形成術:SLTレーザー)

緑内障発作(急性閉塞隅角緑内障)が生じるしくみ

レーザー虹彩切開術 (Laser iridotomy:LI) 閉塞隅角緑内障の治療法

いろいろな緑内障(落屑症候群による緑内障(落屑緑内障): PE glaucoma

眼圧を測る (ノンコンタクトトノメーター)

眼圧を測る (ゴールドマン眼圧計)

緑内障の点眼を正しくつけましょう その

緑内障の点眼を正しくつけましょう その

緑内障の点眼を正しくつけましょう その 楽に点眼できる道具 

妊娠と緑内障(胎児に対する点眼薬の影響)

緑内障患者が日常で気をつけること

OCT(光干渉断層計)について

OCTによる緑内障診療 
新生血管緑内障

緑内障が進むと免許がとれない?

点眼薬に入っている防腐剤

白内障手術で眼圧が下がる

最も眼圧の下がる薬

ステロイド剤による緑内障

 


網膜の血管が詰まる病気(網膜静脈閉塞症)

2013.03.05

本日は白内障手術6

翼状片1

VEGF抗体硝子体注射1

すべて無事に終わりました。

 

網膜の血管が詰まる病気(網膜静脈閉塞症)

 

先週は、網膜と、網膜に走る血管がどのようなものかを説明しました。今回は、網膜の血管が詰まってしまう病気、網膜静脈閉塞症について説明したいと思います。

 

網膜の血管は、人間の体にある血管のうち、外から直接観察できる唯一の血管です。そのため、眼底検査をすると、動脈硬化の程度がある程度分かります。この網膜の血管が詰まってしまうと、網膜は死んでしまうため、物が見えなくなってしまいます。

 BRVO1
 

これは網膜の静脈の一部が詰まってしまった写真で、網膜静脈分枝閉塞症(もうまくじょうみゃくぶんしけいそくしょう)と言います。網膜の静脈が詰まると、心臓に帰るはずの血液が行き場を失って網膜に溜まります。そのため、網膜に血が溜まったように見えるのです。

 

血管が詰まった部分では、VEGFというホルモンが産生されます。これが厄介者で、周囲の網膜をむくませたり、新生血管という悪い血管を作り出して出血を引き起こしたり(硝子体出血)、悪性の緑内障(新生血管緑内障)を引き起こします。

 黄斑

網膜の浮腫が黄斑(色が濃い部分)に達すると、急激に視力が低下します。

 BRVO1 OCT macular thickness0131 resized

これは、上のBRVOの方のOCTです。黄斑がむくんでいることが分かります(赤矢印)。そのため、厚みマップ(左上の図)では、赤~白色になっています。右上を見ると、中心の厚みは467μmでした。血管の閉塞と浮腫によって視力は0.2まで下がっていました。

 

初診時にすぐに抗VEGF抗体(VEGFを減らして網膜の浮腫を減らす薬)を注射しました。浮腫に対する治療は時間との勝負で、時間が経ってしまうとあまり効果がありません。

 BRVO1 OCT macular thickness 2 resized
 

上のOCTで赤矢印の部分のむくみはかなり減っています。また、厚みマップでは、中心の赤~白の部分が大分減っていることも分かります。中心の網膜厚も314μmで、大分減りました。視力は0.7まで上昇して、とても喜んでいました。

 

VEGF抗体の注射の効果は一時的なことも多く、何度か注射が必要になることもよくあります。また、浮腫を改善しても、血流が途絶えたことによるダメージは残るので、完全に視力が戻るわけではありません。新生血管を防止するためには、出血が引いた後でレーザー治療が必要になります。


平成25年2月の手術実績

2013.03.01
もりや眼科 平成25年2月の手術実績

白内障手術  18件
翼状片手術  1件
ボトックス(眼瞼痙攣に対する注射) 1件

手術、外来ともに皆さんの期待に応えられるよう頑張りたいと思います。


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