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白内障はいつから生じる?

2012.09.17

白内障はいつから生じる?



外来をやっているとよく聞かれることがあります。

「私は白内障があるのでしょうか?」

70歳に近くなると、周囲で白内障手術をする人が増えるので、ご近所同士で白内障手術の話題がでるのだと思います。



しかし、実際には白内障自体は20代位から少しずつ出てきているのです。ですから、6070代のを診察すると、間違いなく全ての方に白内障がある、ということになります。



下の写真、左は中学生の方の水晶体です。水晶体の核は全く黄色くなっていません。また、核が透明なため、どこが核なのかもはっきり見えません。

それに対して、右は70の方の白内障です。どこに水晶体の核があるか、よくわかります。また、奥の方が黄色っぽくなっているのもわかります。

(核については以前のブロクを参考にしてください)

若い人の水晶体核白内障

ただ、実際には、「あなたは白内障がありますよ」と言うとかなりショックを受けるかたもいらっしゃいます。もちろん白内障で視力が下がっていたり、手術が必要な方にはそう伝えなくてはなりません。
しかし、白内障が軽度で視力がとても良い場合は「病気」としてみなす程ではないと考えられます。ですから、「あなたは白内障はありませんよ」とお伝えすることにしています。

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視神経を診察する

2012.09.13

最近、「知り合いから紹介されて来た」という方が増えて来ました。私としてはとても嬉しい限りです。今後も患者さんに満足していただけるよう、精進していきたいと思います。

視神経を診察する

 

今までのブログで、緑内障が進行すると視野が狭くなることや、緑内障の進行には眼圧が重要であることをお話しました。では、なぜ緑内障で視野が狭くなるかというと、「視神経がダメージを受けるから」です。緑内障は別名「緑内障性視神経症」とも言われており、実は神経の病気なのです。

 

ですから、緑内障患者さんの診療では視神経の診察が必須です。当院で初診の方はまず視神経の診察から始まります。視神経の診察のためには、眼底検査を行います。
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これが眼底です。目の中を診察するとこのように見えます。緑の矢印の部分は「視神経乳頭」と言います。視神経の元気そうな方(緑内障でない人)は下の写真のような形をしています。

ピンクの矢印が視神経です。ここの厚みがしっかりあれば、視神経は「元気」ということです。

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ところが、緑内障などで視神経が傷むとピンクの部分が薄くなっていきます

下の写真は末期の緑内障の方の視神経乳頭です。視神経に相当する部分(ピンクの矢印)が殆どありません。緑内障が完全に進行してしまった人は、この視神経がぺちゃんこになってしまいます。

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緑内障の診療では、視神経の形の変化を追っていく必要があります。神経の厚みの変化は非常に微細なので、定期的に眼底写真を撮って、比較することが大事だと思います。

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いろいろな種類の白内障(皮質白内障について)

2012.09.10

本日は白内障の手術2件+翼状片の手術を行いました。
みなさん無事に手術を終えました。 
当院では翼状片は「遊離弁移植術」という方法で行っているのですが、再発が少なく、術後の見た目も良いという特徴があります。また機会があれば紹介したいと思います。

いろいろな種類の白内障(皮質白内障について)

今回は皮質白内障について述べたいと思います。これも頻度の高いタイプの白内障です。

皮質というのは、水晶体で核を包んでいる部分で、下の図で灰色の部分のことです。皮質の繊維は中心から放射状に伸びているので、そこが混濁すると、右の図のように、放射状の濁りが生じます。

23皮質白内障

皮質白内障は写真のように、外側からにごり始めることが殆どです。そのため、経度の皮質白内障では視力は低下しません。その代わり、混濁部分が光を乱反射させるために眩しく感じます。
皮質白内障1

また、上の図のように、皮質のにごりが水晶体の中心まで達すると視力低下をきたす原因になります。また、下の図くらいに混濁が強くなると、かなり視力が低下することになります。

皮質白内障 50

一般的に白内障は視力が低下していれば手術を行うのですが、皮質白内障特有の「まぶしさ」が強い方も、白内障手術を行うことがあります。 

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MD値を理解して、緑内障診療を理解する 

2012.09.06

今日は一時的に豪雨と雷がすごかったですね。実はここに引っ越してから度々雷に悩まされています。
自宅では停電になったこともありましたが、今回当院では突然インターネット回線が遮断されてしまいました。
当院の電話はインターネット回線を利用しているので、午後は電話も通じなかったと思います。
もしかするとご迷惑をおかけしたかもしれません。
明日インターネット工事会社が来て修理してくれることになりましたので、それまでご迷惑をお掛けすると思いますが、悪しからずご了解ください。

MD
値を理解して、緑内障診療を理解する 


先日、視野計の読み方を書きましたが、その時にMDについて説明しました。

軽くおさらいをしておくと、MD値というのは、同じ年齢の正常者と比較した視野の欠け具合を表したもので、緑内障の場合、緑内障が悪化しているかどうかの指標になります。


一般的に、緑内障の場合、
MD値が6以下で軽度、6-12で中程度、12以上で重度と判断します。

この視野検査のMD値を数年分まとめて表にすると、緑内障の進行具合がわかります。

MDスロープ
数年分の
MDを表に記入してみます(上の表の黒い点)。すると、おおよその傾向が見えてくると思います(緑の矢印)。緑の矢印が右肩上がりであれば、緑内障は進行していることになります。また、その傾きが急であればあるほど緑内障が早く進行していることになります。


もっとも、視野検査は自覚検査といって、患者さんの反応を記録したものです。ですから、検査をした時の調子によって、結果がかなり異なります。しっかり頑張って検査をすると良い結果がでますし、昼食後の眠い時間に検査をすると結果が悪くなるかもしれません。そのため、数回分の結果をまとめてから傾向を判断するのが良いと思います。


MD値が年に平均1ずつ増えていれば、それは進行が早いと言えるかもしれません。逆に、0.2程度ずつであれば、10年たってもMD値が2程度しか増えない計算になり、(患者さんにもよりますが)緑内障の進行が緩やかと言えるかもしれません。

MD
値が明らかに増えていっている場合、点眼の種類を増やしたり、SLTというレーザー治療や緑内障手術を行う検討をしなくてはなりません。

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いろいろな種類の白内障(核白内障について)

2012.09.03

今日は白内障の手術を4件行いました。
無事に手術を終えました。

先日は私の先輩眼科医が2名来られました。
どちらも私が目標としている医師で、私も負けないように頑張らないといけないと思いました。

いろいろな種類の白内障(核白内障について)

一口に白内障と言っても、いろいろな種類があります。

その中でももっとも一般的である、核白内障について説明したいと思います。水晶体の芯に相当する部分は核といって、水晶体の中でもっとも密度の濃いところです(イラストの黄色い部分)。

右側は診察で使う顕微鏡で見た図なのですが、赤い部分は水晶体で、その中にがあるのがわかります(青矢印)。

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年齢とともに、水晶体の外側から水晶体細胞は増殖し続けます。結果として、水晶体細胞はどんどん凝縮していきます。その結果、核の凝縮は年齢とともに進み核白内障になります。

73 核白内障2
は核白内障の写真ですが、これは一般的な60代の方の水晶体です。水晶体の核がどこにあるのか、分かると思います。生後すぐの赤ちゃんの水晶体は全くと言っていいほどクリアですが、さすがに60歳ともなると、このくらいは誰しも濁っています。ただし、視力が低下していなければ殆ど気にする必要はないと思います。


73 核白内障1
上の写真はもう少し進んだ核白内障です。先ほどより核がはっきりしていますね。これくらい混濁すると視力低下を引き起こしますので、手術適応になります。また、核白内障の特徴として、「近視がすすむ」というものがあります。これは核が濃縮されることで、屈折力(光の曲がりかた)が増えるためです。そのため、核白内障が進行している方は頻繁に眼鏡を作り直している方もいらっしゃいます。


IM012150

白内障は進行するとともに黄色⇒茶色とだんだん色が濃くなっていきます。あまり進行すると、水晶体が固くなるので、それを破砕するためのエネルギーが多く必要になることがあります。
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