妊娠と緑内障(胎児に対する点眼薬の影響)

2012.12.04

本日は
白内障手術3件
すべて順調に終わりました。
今回は患者さん向けというよりは、若干専門的な話題です。

妊娠と緑内障(胎児に対する点眼薬の影響)

 

30代で緑内障になる方は少ないながらも珍しくありません。当然点眼治療をするわけですが、そういった方が妊娠すると少し厄介です。

胎児に対する点眼薬の影響は、実際に調べることができません。そのため、ほとんどの点眼薬の説明書には「胎児にたいする影響は不明」と書いてあります。アメリカのFDA(食品や医薬品を管理する機関)では「治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること」とされています。そのため、妊婦さんが緑内障点眼をするかどうかは最終的に医師が判断することになります。

 

FDAでは、薬ごとに危険度が定められています。ざっくりと説明すると

A:人間で危険でなさそう

B:動物実験では危険でなさそう。人間では不明

C:動物では有害作用が証明された。人間では不明

D:人間でも有害作用が確認

X:人間で有害作用が証明されているため、妊婦に使ってはいけないとされている

 

緑内障の点眼薬は殆どがCに属しています。ただし、同じCでも、理論的な危険性は異なります。点眼薬は目に対してだけではなく、全身に影響があるのです。

プロスタグランジン系:子宮収縮・胎盤血管収縮・動脈管収縮作用があるので危険

炭酸脱水素酵素阻害薬:奇形になりやすくなる

そのため、上記2種類は妊娠全期間にわたって使用しないほうが良いとされています。

ベータ遮断薬は比較的安全なようですが、それでも完全に安全とは言えません。特に妊娠後期や授乳期は辞めた方が良いとされています。乳を通して子にベータ遮断薬が移行すると心肺停止のリスクが増えるそうです。

一般的に妊娠すると眼圧がやや下がりますが、それでも点眼中止の影響で眼圧が上がった方もいらっしゃいます。妊婦に安全に使える点眼薬があれば良いのですが・・・

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