緑内障インプラント手術(エクスプレスシャント)手術後の管理
2013.09.17 緑内障
今週、来週は月曜日が祝日なので、手術がお休みです。
その分、手術待ちが長くなってますので、いずれ月曜以外にも手術を行いたいと思います。
緑内障インプラント手術(エクスプレスシャント)手術後の管理
以前、緑内障のインプラント手術について書きました。
https:/moriyaganka.com/blog/30375766.html
簡単にまとめると、この手術は目の中の水を外に逃がすことで眼圧を下げる手術です。点眼薬だけではどうにも眼圧が下がらない方に行います。エクスプレスという製品は、眼の中の水を外に逃がす通り道を確保する器械です。これを挿入すると、その部分の水の通り道が確保されます。手術後の眼圧管理がとても楽になります。
この手術の難しいところは、目の中の水を一定量だけ外に逃がすことです。水が逃げすぎると眼圧が下がり過ぎて「低眼圧症」という合併症を引き起こします。また、水の通り道が閉じて(治って)しまうと、手術の効果が無くなってしまいます。
今回は、術後水の出方が安定していたので、ほとんど何もせずに済みました。目の中から出た水は、結膜で受け止められているので、ぷっくり膨れています。眼圧は手術前に30程度ありましたが、現在は10台と安定しています。
写真の緑丸は結膜が膨らんでいるところです。インプラントは隠れていて見えません。
緑内障の手術は、術後に処置が必要なことが多いという特徴がありますが、このインプラントを用いると、術後の経過が安定しやすいようです。
オルソケラトロジーを試した方の経過2(乱視のある方)
2013.09.09 オルソケラトロジー
本日は白内障手術5件
翼状片手術2件を行いました。
みなさん無事に終わりました。
オルソケラトロジーを試した方の経過2(乱視のある方)
オルソケラトロジーは角膜乱視の多いかたには適応がありません。
角膜乱視については、以前の記事を参考にしてください。
オルソケラトロジーのレンズが角膜の表面で安定しないからです。従来のオルソケラトロジーでは、1D以上の角膜乱視のある方には適応になりませんでした。
今回は、1Dを超える方の経過です。
眼鏡なしの視力は0.1 近視の度数は-2.25でした。角膜乱視が1.65Dあるので、オルソケラトロジーの適応になるかどうかが気になりました。
角膜の形を見ると、 上下方向のカーブが強い(黄色)ことがわかります。上下方向のカーブが強いという事は、レンズが上下にパタパタ動いてしまう可能性があります。ですから、従来のオルソケラトロジーではレンズが安定しません。
最近発売した「オルソKプレミアム」は、2Dまでの角膜乱視のある方に、角膜の形状にあわせたオルソケラトロジーを作成できるというものです。「プレミアム」という名前がついていますが、値段は従来と変わりません。ですから、この方はオルソKプレミアムの良い適応です。(乱視のある方にも装用できますが、乱視は減らさないとされています)
コンタクトをつけて1時間様子をみたところ、下のようにきちんと近視が矯正できました。
これは、コンタクト使用前後の比較です。中心部分が濃い青色になっていて、きちんと角膜の中央で近視が矯正されていることを示しています。裸眼視力も0.5まで増えていました。
おそらく1晩使用すればかなり近視が減ることでしょう。
オルソKプレミアム
http://www.ortho-keratology.net/assets/files/pdf/ortho-k-premium.pdf
もりや眼科 平成25年8月の手術実績
2013.09.06 手術実績