平成28年4月の治療実績
2016.05.24 手術実績
もりや眼科 平成28年4月の手術実績
白内障手術 64件
硝子体手術 8件
緑内障手術(エクスプレスシャント) 3件
後発白内障に対するレーザー治療 14件
網膜レーザー光凝固術 4件
閉塞隅角緑内障に対するレーザー治療(虹彩光凝固術) 3件
緑内障に対するSLTレーザー 1件
涙点プラグ挿入術 7件
翼状片手術 1件
もうすぐ当院も4周年になります。最近4年前に作製したチラシが出てきて懐かしくなりました。
網膜電位計 RETeval レチバルを導入しました
2016.05.24 網膜
本日は白内障手術15件
無事に終わりました。
網膜電位計 RETeval レチバルを導入しました
眼科は他の科と比べて、器械を沢山しようします。当然どんどん新しいものが出てきます。
最近当院で導入した器械を紹介します。
このような小型の機械です。目に光を当てると、カメラでいう網膜が電気信号を発信します。この電気が脳に届いて「見える」と感じるわけです。その電気を計測するのがこの機械です。
従来、この種の検査はとても大変でした。下の写真のように目に部品を装着して検査しなくてはなりません。
今回の機械では、下の写真のように目に当てるだけで、短時間(30秒くらい)で測定出来てしまいます。
患者さんも、検査員もとても楽になりました。
網膜の病気を調べるために使用をしたり、白内障手術前に検査をすることで術後の視力を予測したりするために使用をします。下の写真は網膜の難病である網膜色素変性症の方の結果です。
難しいことを省略して説明すると、波形の高さがとても小さくなっています。網膜が傷んでしまって電気信号を出さなくなっているのです。網膜色素変性症の方が難病申請するためには必要な検査となっています。
白内障手術の精度を上げる機械 眼軸長測定装置 OA-2000
先週は木曜、土曜日も手術を行ったので、今週の月曜日も含めると大変多くの症例を手術しました。
スタッフもお疲れ様でした。
この1週間で白内障手術29件
硝子体手術11件
緑内障手術1件
皆さん無事に終わりました。
白内障手術の精度を上げる機械 眼軸長測定装置 OA-2000
眼科医でないと分からないと思うのですが、眼軸長の測定というのは白内障手術の一つの要になります。
眼軸長は、目の奥行の長さの事です。
このデータを元に、手術で使用する眼内レンズの度数を決めることになります。そのため、この数字に誤差があると、必然的に手術の結果に跳ね返ってきます。術後に遠くが見えるようにピントを合わせたつもりなのに、眼鏡をかけないと遠くがうまく見えない・・なんていうことになる可能性があります。
当院では多焦点眼内レンズも使用しています。多焦点の売りは「遠くも近くも見えますよ」なのですが、ピントの位置がずれてしまうと台無しになってしまいます。
当院では開院時にトーメー社のOA-1000という眼軸長測定装置を使用していて、これは4年前では最新の器械でした。光干渉断層撮影という新しい方式の測定装置で、測定精度がとても高かったのですが、一方で強い白内障の方ではうまく測定できないという欠点がありました。
その場合は超音波を使用した測定を行うのですが、どうしても精度が落ちてしまいます。
最近になって、新しい眼軸長測定装置 OA-2000を導入しましたが、これがなかなか優れた器械なのです。
通常白内障が強いと、白内障より奥が観察できなくなります。この機械も眼軸長を光を使って測るので、白内障があまりに強いとうまく測定できません。ところが、このOA-2000は検査可能率がとても高いのです。
測定も簡単なので、患者さんへの負担も少なくなります。
最近時々あるのが、レーシック手術後の患者さんです。角膜の形状が変化しているので、通常と同じ計算式で眼内レンズの度数を算出すると、度数がずれてしまいます。そのような場合にも対応できる計算式が搭載されているのも特徴です。
検査器械は患者さんが特に意識することはないかもしれませんが、とても重要です。
最新の器械を常に使用することで、高い手術成績を維持しようと考えています。
術前検査で見つかる円錐角膜
2016.05.09 白内障
本日は白内障手術14件、
涙点閉鎖術1件
無事に終わりました。
術前検査で見つかる円錐角膜
このところ、白内障手術の術前検査で円錐角膜が見つかる方が数名いました。
眼の一番表面にある「角膜」という部分は、球面に近い形をしています。円錐角膜は、この形が変形してしまって円錐状になってしまう病気です。角膜は光を目の中身導くレンズの役割をしていますから、角膜が変形してしまうとレンズとしての質が落ちてしまって、視力がうまく出なくなってしまいます。
円錐角膜の治療方法の一つにハードコンタクトレンズがあるのですが、ハードコンタクトが角膜を抑えることで乱視の量を減らすことができます。
上は角膜の形状を測定する検査です。CYLと書いてあるのが乱視の量です。-2.90という数字は、乱視の量が多いほうです。KAIも角膜の状態を示していて、38.60というのは結構多いほうです。
この方はハードコンタクトを使用していたので、装用を辞めてもらいました。すると・・・
かなり強い角膜乱視が生じていました。-7.27という乱視の量はとても多いです。また、KAIの数字もとても増えています。
トポグラフィーという角膜形状解析装置をしようすると、このような結果になります。
暖かい色は角膜表面のカーブがきついことを示しています。中央より下方で角膜が突出していることが分かります。これは円錐角膜という病気です。術後もコンタクトをしないと、乱視が多い状態になることが予想されます。
現在乱視を減らすタイプのレンズがあって、当院も積極的に使用していますが、円錐角膜の乱視は「不正乱視」といってこのレンズでは完全には強制できません(一部減らせる乱視もあります)。
また、多焦点眼内レンズも円錐角膜ではうまく視力がでないので使用できないことになっています。
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