もりや眼科ブログ

森谷充雄の眼科ブログ

石のように硬い白内障

2018.08.20

本日は白内障手術を14件(うち多焦点2件、乱視用レンズ4件)、霰粒腫切開術1件

無事に手術を終えました。

石のように硬い白内障

当院では通常の白内障症例だけでなく、難しいタイプの白内障手術も引き受けております。

水晶体の支えが弱くなっている白内障、角膜の細胞が減っている白内障などは通常よりも難易度が高くなります。「白内障手術をうけたくない」と言って頑張っていた人がどうしても見えなくて困ったと言って眼科を受診した場合、白内障が通常よりも進行していることがあります。特に、片目の白内障手術を終えている場合、もう片目が見えなくても不自由しないことがあって、反対目の白内障がかなり進んでしまう事があります。

そんな場合、白内障は石ころのように硬くなることがあります。通常白内障は超音波で破砕しながら吸引するのですが、先日あった症例では固すぎてとても砕けませんでした。そのような場合、水晶体を砕かずに、傷口を大きくして水晶体を丸ごと出してしまう事ができます。

手術後の傷の治りが遅かったり、視力が出るのに時間がかかってしまいますが、非常に硬い白内障の場合はこのような対応をすることがあります。

見るからに真っ黒です。向かいにあるカレー屋で豆カレーがあるのですが、そこで使用されるレンズ豆と同じ形をしています。それにしても黒いです。良くこれで今まで物を見ていたのだなと思います。

ちなみに、上が前側(角膜側)、下が後ろ側(硝子体側)です。前の方が平らで、後ろがとがっているのが分かります。

出来ればここまで悪化しないうちに手術をしてもらいたいものです。


近くにピントを合わせたときの遠くの見え方

2018.07.12

今週は白内障手術を12件

ICL手術を2件行いました。

皆さん無事に手術を終えました。最近とても忙しくてブログの更新がおろそかになっていました。出来る範囲で更新していきたいと思います。

ICLの人は翌日から裸眼視力が1.5出ていて、経過良好でした。ICLの手術は両目を行っても手術室に入ってから出るまで20分もかからないのですが、術後結構疲れる人が白内障手術よりも多い印象です。手術件数が多くなってきたのでとっても手際よく手術をしていると思うのですが。

近くにピントを合わせたときの遠くの見え方

最近このブログで質問があったり、患者さんに聞かれることが多くなってきたのがこの質問。

通常遠くを見るときはレンズの度数を0に合わせて、手元50センチを見るときはレンズの度数を-2位に合わせます。ピントが合わない部分は眼鏡を掛けることになります。

以前合った質問では、-1(遠くと近くの中間)に合わせたら、近くも遠くもそこそこ見えるのでは?というものです。これは人によって異なり、手術をしてみないと分かりません。可能性として高いのは、近く用と遠く用の両方の眼鏡が必要になることです。運が良ければ、遠くの視力が出ることもあるのですが、それに期待して手術をすると期待より見えにくくてがっかりするかもしれません。少なくとも、運転する時には視力が0.7以上必要なのですが、これに達しない可能性が高いと思います。

一方で、先週手術した人は-2に合わせたのに裸眼視力で遠くが良く見えて、普段あまり眼鏡が要らなくなったと言って喜んでいました。ただ、これは全員には当てはまらないので注意が必要です。アンケートを見て、私もとても嬉しくなりました。

ピントが外れたときのぼやけ方は個人差がとても多いです。そのため、遠くにピントを合わせたときには近くは眼鏡が必要で、近くにピントを合わせたときには遠くは眼鏡が必要と思っていた方が良いと思います。


手術ビデオ

2018.03.01

今日は手術ビデオ希望の方がいらっしゃったので、作成しました。

院長の手作りです。なかなか可愛いラベルだと思います。


3次元前眼部OCTを用いた白内障の術前検査

2018.02.06

昨日は白内障手術15件(うち多焦点眼内レンズ2件)

霰粒腫切開術1件

無事に終わりました。

3次元前眼部OCTを用いた白内障の術前検査

白内障の手術を申込みすると、色々検査を行います。手術を申し込んだ時に検査して、もう一度来てもらいます。その次が手術日と言う事になります。手術前に2回来てもらうのは理由があって、申し込み時の検査で異常があったときに次の外来で説明する必要があること、もう一つは同じ検査を2回日を変えて行う事で検査精度を上げたいと言う事です。

眼軸長検査は、眼内レンズの度数決定に非常に重要な検査になるのですが、これは手術後の裸眼視力を決定するような大事な検査なので、これは2回行います。

今回説明するのは角膜形状解析検査(CASIA2)と言うものです。この機械は最先端の機械なので、県内でもまだ数台(多分4-5台?)しか導入している施設がありません。これを行うと角膜という部分を詳細に検査することが出来ます。

右下の写真は角膜断層図です。白内障の断面を見ることができます。白内障は結構分厚い事がわかります。虹彩が押し上げられているのも分かります。

赤い四角で囲った高次収差というのは、術後視力に影響する大事な数字です。HOAsと書いてあります。SAというのも視力に影響します。これは眼鏡で矯正できない乱視を意味します。そのため、この数値が高いと手術後に視力が出にくい可能性がある事を示しています。そのため、これで異常値が出た場合は術前に患者さんに伝える必要があります。若い頃に目にけがをしていて、傷がすっかり治って診察で分からない感じだったのがこの検査をすると異常として出ることもあります。

多焦点レンズを使用する人にはこの数値はとても重要です。高次収差が多い場合は、多焦点レンズを用いると術後視力が出にくい原因になることがあるのです。このような場合は、通常の単焦点レンズを勧めることになります。手術をして喜んでいただきたいので、その人にいちばんふさわしいレンズを選択する助けになります。

 


CASIA2が当院に導入されました

2017.12.19

今週は白内障手術17件、翼状片1件を行いました。

皆さん無事に手術を終えました。レーシック後の人もいたのですが、眼内レンズの度数もほぼ計算通りあいました。

CASIA2が当院に導入されました

前眼部OCTと言う機械です。角膜、水晶体、結膜など目の表面に近い所を観察することができます。人体で撮影するOCTの様に、目を輪切りにして観察することができます。

下の写真は緑内障手術後の写真です。専門的な話ですが、ブレブを観察することができます。緑内障の手術がうまく機能しているのかが良く分かります。通常の診察ではこのような角度で診察することはできないので、重宝します。

他にも、白内障手術の術前評価にも有用です。厚生省が定める先進医療に認定されている機械です。日常の診療に役立てていきたいと思います。

 


手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)

2017.12.11

今日は白内障手術を16件行いました。

皆さん無事に終わりました。

手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)

今日は全然大した記事ではないのですが・・・手術後患者さんの様子をうかがうと

「手術後良く見えたものだからテレビをずっと見てたら目が痛くなった」なんて言われました。

そりゃそうですよね、手術後は目の表面荒れてるし、手術の傷もあるし。

手術当日は早めに寝てくださいと指導しているのですが、どうしても見たくなってしまうようです。私はICL手術後は疲れて早く寝てしまったので、あまりゴロゴロせずにすみました。

 

当院では年末に向けて大掃除です。いつも掃除しない場所はやはり埃が溜まっています。今日は換気扇のなかを掃除しました。換気扇のホコリは院内から出る場所だったりもしますが、やはり埃があると掃除したくなります。スタッフがチェックリストに沿ってきれいにしてくれるので助かります。


両眼同時白内障手術の安全性

2017.12.07

今週は白内障手術を16件行いました。(乱視用レンズ5件)

皆さん無事に手術を終えました。忙しくて先週ブログを更新できませんでした・・なるべく色々書きたいと思います。ちなみに先週は白内障手術15件行っていて、これも経過良好です。(うち多焦点2件)

両眼同時白内障手術の安全性

当院では開院時から両眼同時手術を行っていて、もう当たり前になっています。両眼に白内障があって、片眼ずつ手術する人は2ヶ月に1人くらいでしょうか。両眼手術はいいことづくめです。

患者さん:手術費用が安くなる

検査の回数が減る

通院回数が減る

当院としては、受診患者数がへるので若干の減益にはなるのですが、それでも患者さんに喜んでもらえるメリットの方が大きいと判断しています。安全性に関しては、もう術者次第なんでしょう。ただ、当院の手術件数は県内でもかなり多い方で、全く問題ないと判断しています。

もちろん、白内障にも難しい症例もあるので、そのような場合には両眼同時希望であっても、片眼ずつ手術を行います。

両眼白内障手術の安全性について調べる機会があったのですが、このような論文がありました。

Ophthalmology. 2017 Aug;124(8):1126-1135. doi: 10.1016/j.ophtha.2017.03.034. Epub 2017 Apr 21.
Immediate Sequential vs. Delayed Sequential Bilateral Cataract Surgery: Retrospective Comparison of Postoperative Visual Outcomes. Herrinton LJ1, Liu L1, Alexeeff S1, Carolan J2, Shorstein NH3.

という英語の論文です。とても権威のある眼科の論文雑誌です。両目に白内障があったときに、同時に手術するのと、片目ずつ手術するのとどっちが安全でしょう?というのを調べた論文です。1万人以上の患者さんで調べました。

合併症は片目ずつ手術した方が、両目同時よりも少し多かった

視力が1.0以上出た割合は、両目同時手術の方が良かった

ピントが上手く合う割合も両目同時手術の方が良かった

感染症(眼内炎)は両眼同時手術で1万494眼中1眼、片眼ずつで3万8736眼中2眼。両眼ともの眼内炎は無かった

ということでした。当院でも同じような印象です。患者さんの利益になることはどんどんやっていきたいと思います。

別件ですが、当院のブログは「眼科 ブログ」で検索すると2番目に出るようです。そこそこみんなの役に立っているのかも知れません。

 


ESCRS(ヨーロッパ白内障屈折手術学会)に参加してきました。

2017.10.17

今回は白内障手術14件

無事に終了しました。

ESCRS(ヨーロッパ白内障屈折手術学会)に参加してきました。

9月末から先日までお休みを頂き、ポルトガルで行われたESCRSに参加してきました。

最新の手術器械・検査器械が多数並んでいて、とても勉強になりました。

↑会場前

↑涙の濃度を測る機械。ドライアイの診断に使うようです

広角眼底カメラ。これは日本でも発表されていて、近々発売予定だそうです。

日本人の発表もいくつか見ましたが、いくつかは優秀賞をとっていました。素晴らしいですね。

眼内レンズもいろいろな種類が出ているようで、技術の進歩を感じました。

日本からきている眼科医と多く知り合えたのも収穫でした。今後の診療に活かしたいと思います。

 


新しい多焦点眼内レンズ AMO社 symphony

2017.08.21

本日は白内障手術15件

結膜弛緩症手術1件

無事に終わりました。

先週もICLの手術を行いましたが、術翌日裸眼視力が両眼で1.5!!とても喜んでいました。

自分も同じ手術を受けているので、患者さんの立場になって説明ができます。今回の方はHole ICLの穴は自覚しないそうです。私は強いダウンライトが当たったときに何となく光の輪が見えるのですが、個人差があるようです。

新しい多焦点眼内レンズ AMO社 symphony

以前までの多焦点眼内レンズは「遠くも近くも良く見える」と謳っていたのですが、実際には多焦点性をしっかり持たせようとすると「遠くも近くもぼんやり」という状態になったり、中間距離が見えづらくなったりと欠点も目立ちました。そのため、最近のトレンドは「遠くと近くがみえる」というのが主流になりつつあります。その分全体的な霞みがあまり感じられなくなるようです。

最近発売されたHOYA社のsymphonyは単焦点と多焦点のメリットを融合させた新しいタイプの多焦点眼内レンズです。従来の多焦点眼内レンズの欠点であった、ハロー、グレアを大幅に減らすことができているようです。

実際に使用している眼科医から、これはとても良いですよ、と言う話を伺いました。当院では9月に実施予定なのですが、患者様の反応が楽しみです。

Introduction Toric and Non-Toric


5周年を迎えました

2017.07.05

今回は白内障手術を14件行いました。(うち入院2件、乱視用レンズ5件)

緊張が強い、と事前におっしゃった方がいらっしゃったので、やや深い麻酔を行いました。

皆さん無事に終わりました。

5周年を迎えました

もりや眼科は平成24年7月2日に開院しました。今回5周年を迎えることができました。

以前は筑波大学で勤務していたため、周囲からの知名度はほとんど無い状態からのスタートでした。

いまでは小山市の地域の方に支持されているクリニックになってきたと思います。さらに患者さんに満足度の高いクリニックを目指したいと思います。

下の写真はスタッフやお世話になっている方の前で私がプレゼンテーションをしている写真です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA