急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)について

2015.07.27

本日は白内障手術12件(うち乱視用レンズ2件)

眼瞼腫瘍切除術1件

無事に終わりました。

 

急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)について

目の中には前房・後房と呼ばれる空間があります。ここには「房水」と呼ばれる水が溜まっています。この水は、後房から瞳孔を通って前房に出ます。

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 しかし、稀に、水晶体が瞳孔をふさいでしまって、房水が後房で溜まってしまうという状態が起きます。これを急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)と言います。緑内障発作になると、激しい眼痛があり、失明する危険性があります。

特に、白内障によって水晶体の厚みが増える年齢(60歳以降)で、小柄な女性は緑内障の発作を生じやすいと言われています。緑内障発作のリスクがある方は、前房が狭いという特徴があります。

 

通常の前房(広い前房)

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  緑内障発作を起こしやすい方の前房

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 緑内障発作を起こすリスクが高い方にはレーザー虹彩切開術(Laser iridotomy : LI)にて、房水の通り道を作ります。下はレーザーで虹彩に小さな穴をあけた後の写真です。緑の矢印の先に黒い穴が開いています。これが房水の通り道となって緑内障発作を防止します。

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本日来院された方は、70代の女性の方ですが、昨日から左目が痛くて仕方がないという事で来院されました。診察すると、眼圧70mmHgで緑内障発作を起こしていました。

眼圧がとても高かったため、眼圧を下げる点滴を行いながら、上記のLIを実施しました。

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 上の写真で赤い矢印の先から光が漏れています。目の中の水が通るバイパスを作りました。しばらく点眼を行いながら2時間ほど様子を見ていたのですが、眼圧が下がる気配がありません・・・もしかすると水晶体がレーザーで穴をあけた部分も圧迫して塞いでいるのかもしれません。

眼圧を早く下げないと視神経が一層傷んでしまうため、白内障手術を行いました。緑内障発作は虹彩と水晶体の間の通り道が閉じることで生じるため、基本的に白内障がなくなったら治ります。水晶体の支えであるチン小帯が弱くなっていて、角膜も高眼圧浮腫を起こしていたので幾らか手術がし辛かったのですが、無事に手術が終わりました。手術後1時間の眼圧は16mmHgと正常値でした!

先ほどご本人に連絡したところ、明るくなったということでしたので、何とか失明は免れたのかと思います。早い対応が出来て良かったと思います。