CASIA2が当院に導入されました
今週は白内障手術17件、翼状片1件を行いました。
皆さん無事に手術を終えました。レーシック後の人もいたのですが、眼内レンズの度数もほぼ計算通りあいました。
CASIA2が当院に導入されました
前眼部OCTと言う機械です。角膜、水晶体、結膜など目の表面に近い所を観察することができます。人体で撮影するOCTの様に、目を輪切りにして観察することができます。
下の写真は緑内障手術後の写真です。専門的な話ですが、ブレブを観察することができます。緑内障の手術がうまく機能しているのかが良く分かります。通常の診察ではこのような角度で診察することはできないので、重宝します。
他にも、白内障手術の術前評価にも有用です。厚生省が定める先進医療に認定されている機械です。日常の診療に役立てていきたいと思います。
手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)
今日は白内障手術を16件行いました。
皆さん無事に終わりました。
手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)
今日は全然大した記事ではないのですが・・・手術後患者さんの様子をうかがうと
「手術後良く見えたものだからテレビをずっと見てたら目が痛くなった」なんて言われました。
そりゃそうですよね、手術後は目の表面荒れてるし、手術の傷もあるし。
手術当日は早めに寝てくださいと指導しているのですが、どうしても見たくなってしまうようです。私はICL手術後は疲れて早く寝てしまったので、あまりゴロゴロせずにすみました。
当院では年末に向けて大掃除です。いつも掃除しない場所はやはり埃が溜まっています。今日は換気扇のなかを掃除しました。換気扇のホコリは院内から出る場所だったりもしますが、やはり埃があると掃除したくなります。スタッフがチェックリストに沿ってきれいにしてくれるので助かります。
両眼同時白内障手術の安全性
今週は白内障手術を16件行いました。(乱視用レンズ5件)
皆さん無事に手術を終えました。忙しくて先週ブログを更新できませんでした・・なるべく色々書きたいと思います。ちなみに先週は白内障手術15件行っていて、これも経過良好です。(うち多焦点2件)
両眼同時白内障手術の安全性
当院では開院時から両眼同時手術を行っていて、もう当たり前になっています。両眼に白内障があって、片眼ずつ手術する人は2ヶ月に1人くらいでしょうか。両眼手術はいいことづくめです。
患者さん:手術費用が安くなる
検査の回数が減る
通院回数が減る
当院としては、受診患者数がへるので若干の減益にはなるのですが、それでも患者さんに喜んでもらえるメリットの方が大きいと判断しています。安全性に関しては、もう術者次第なんでしょう。ただ、当院の手術件数は県内でもかなり多い方で、全く問題ないと判断しています。
もちろん、白内障にも難しい症例もあるので、そのような場合には両眼同時希望であっても、片眼ずつ手術を行います。
両眼白内障手術の安全性について調べる機会があったのですが、このような論文がありました。
Ophthalmology. 2017 Aug;124(8):1126-1135. doi: 10.1016/j.ophtha.2017.03.034. Epub 2017 Apr 21.
Immediate Sequential vs. Delayed Sequential Bilateral Cataract Surgery: Retrospective Comparison of Postoperative Visual Outcomes. Herrinton LJ1, Liu L1, Alexeeff S1, Carolan J2, Shorstein NH3.
という英語の論文です。とても権威のある眼科の論文雑誌です。両目に白内障があったときに、同時に手術するのと、片目ずつ手術するのとどっちが安全でしょう?というのを調べた論文です。1万人以上の患者さんで調べました。
合併症は片目ずつ手術した方が、両目同時よりも少し多かった
視力が1.0以上出た割合は、両目同時手術の方が良かった
ピントが上手く合う割合も両目同時手術の方が良かった
感染症(眼内炎)は両眼同時手術で1万494眼中1眼、片眼ずつで3万8736眼中2眼。両眼ともの眼内炎は無かった
ということでした。当院でも同じような印象です。患者さんの利益になることはどんどんやっていきたいと思います。
別件ですが、当院のブログは「眼科 ブログ」で検索すると2番目に出るようです。そこそこみんなの役に立っているのかも知れません。
網膜静脈分岐閉塞症に対する硝子体手術
2017.11.24 網膜
今週は白内障手術を16件行いました。
白内障が硬くなっている症例もいましたが、無事に手術を終えました。
網膜静脈分岐閉塞症に対する硝子体手術
網膜静脈分岐閉塞症は、網膜(カメラで言うフィルム)の血管が一部詰まる病気です。詰まった部分は栄養不足の状態になるのですが、「もっと血管を作って」というシグナルをもつ化学物質、VEGFを放出します。ただ、VEGFは目の中では悪い作用があり、網膜に浮腫(むくみ)を生じてしまいます。浮腫が起こった部分の網膜はダメになってしまいます。
赤丸の部分が浮腫を起こした網膜です。この状態が続くと視力が下がってしまうので、抗VEGF薬を注射します。
ちなみに、この人は2014年3月に来院して、矯正視力(眼鏡をかけた視力)が0.2でした。
2014年4月(抗VEGF薬を注射して1ヵ月後)の写真です。注射が効いて、上の写真のように浮腫が殆ど無くなってしまいました。ただ、この薬は病気の原因を治す薬ではなくて、浮腫を数ヶ月(通常2-3ヶ月)抑えるにすぎません。そのため、再発をしやすいのです。
5月には下の写真のように浮腫が生じていました。結局3回注射の治療を行ったものの、再発しやすい状態でした。そういう場合は、硝子体手術が有効です。
硝子体手術を行うと、一部の症例では、手術後に抗VEGF薬が必要なくなります。全部の症例ではなくて、大体8割くらいでしょうか。この症例は2014年10月に硝子体手術を行って、先日診察を行うまでに一度も抗VEGF薬を必要としませんでした。
本日診察時のOCTです。浮腫が全くなくてとても綺麗でした。矯正視力(眼鏡をかけた視力)も1.2でした。視力がうまく保ててとても素晴らしいです。