もりや眼科 平成26年8月の手術実績
2014.09.01 手術実績
まぶたにできるできもの(粉瘤)
2014.09.01
本日は白内障手術7件
結膜嚢形成術1件
結膜腫瘍切除術1件
眼瞼腫瘍摘出術1件
全て無事に終わりました。
まぶたにできるできもの(粉瘤)
まぶたにできる腫瘍というと、一般的には霰粒腫が多いのですが、たまに違うものができあます。
これは粉瘤と言うものなのですが、本来表皮から剥がれおちる垢などの老廃物が皮膚の中にたまることでできたものです。ですから、大抵皮膚の浅いところにできます。皮膚のなかに白っぽいものがあるのが見えますね?霰粒腫の場合はもっと深いところにあることが多いです。
切除している写真です。白くて丸っこいものがでてきました(ピンぼけですいません)。摘出は簡単で、5分もあれば終わってしまいます。最後は念のために病理検査で診断を確定させます。
低濃度アトロピンによる近視抑制の検証その2
2014.08.25 近視治療
本日は白内障手術9件
翼状片手術1件
結膜弛緩症手術1件
すべて無事に終わりました。
低濃度アトロピンによる近視抑制の検証その2
以前アトロピン点眼液が近視を抑えるという事をブログで書きました。
https:/moriyaganka.com/blog/31205076.html
今回は、アトロピン点眼液を開始して1年以上経過観察できた症例が増えてきたのでまとめてみました。
うちで1年きっちりデータを取れたのは8名でした。脱落はそこそこいますね。やっぱり効果を実感しにくいというのはこの治療の欠点ですね。ただ、散瞳や結膜炎などの合併症は1人もいませんでした。
それぞれのデータでいうと1年の眼軸(目の奥行の長さ)の伸び(mm)は
0.30
0.28
0.12
0.14
-0.01
0.06
0.21
0.22
-0.14
-0.11
0.50
0.44
0.46
0.50
0.15
0.12
平均して0.20mmでした。論文のデータ(2年で0.41mm)とほぼ同じ感じです。それぞれのデータをみると、点眼していてかなり抑えられている感じの子供と、伸びてしまっている子供がいます。伸びている子供は、すでにある程度近視が強いです。そういった方は、元から眼軸が伸びやすい要素を持っているのだと思います。「点眼してなかったらどのくらい伸びたか?」を検証できないのが難しいところです。ただ、眼軸の長い子供でも、眼軸の伸びが抑えられている人もいます。不思議なのが、僅かずつですが眼軸が短くなり続けている子供もいます。不思議です。
流涙症に対する治療(鼻涙管狭窄症に対するシリコンチューブ挿入術)
2014.08.18 涙器
本日から、当院のスタッフに新しい看護師が加わりました。
当院では外来中にレーザー、処置などを行っているのでそれらを介助する看護師の役割はとても大きいです。とても頑張り屋さんなので、今後は当院の貴重な戦力になることでしょう。
今日は白内障手術を10件行いました。
お盆明けでしたが、気分を入れ替えてしっかり頑張りました。
流涙症に対する治療(鼻涙管狭窄症に対するシリコンチューブ挿入術)
涙の診療はとても難しいことがあります。診察で目がとても乾く人でも「涙がうるうるする」と訴える場合があり、点眼薬をだしても「なぜ涙でうるうるするのに点眼で余計にうるうるさせなくてはならないのか」と言われたりもします。
しかし、実際に涙が溢れて困る人もいらっしゃいます。
これはフルオレセインという染色液で涙を染めたものです。目と下まぶたとの隙間に涙が沢山たまっていることが分かります。
こういった場合、涙の出口が詰まっていることを疑って、水を通します。実際にこの方に水を通したら、通りにくくなっていました。そういった場合、涙の通り道が細くなっていることが考えられます。涙の通り道にシリコン製のチューブを留置します。完全に閉塞しているわけでは無かったので、一瞬で入ってしまいました。これをしばらく入れっぱなしにすることで、涙の通り道を広げようというものです。
2か月ほど入れたのち、チューブを抜去します。この方がチューブを抜去するのはまだ先の話ですが、うるうるが無くなると良いですね。
これが留置したチューブです。実際には外からは殆ど見えません。