もりや眼科

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白内障手術の精度を上げる機械 眼軸長測定装置 OA-2000

2016.05.18

先週は木曜、土曜日も手術を行ったので、今週の月曜日も含めると大変多くの症例を手術しました。

スタッフもお疲れ様でした。

この1週間で白内障手術29件

硝子体手術11件

緑内障手術1件

皆さん無事に終わりました。

白内障手術の精度を上げる機械 眼軸長測定装置 OA-2000

眼科医でないと分からないと思うのですが、眼軸長の測定というのは白内障手術の一つの要になります。

眼軸長は、目の奥行の長さの事です。

眼軸長

 

このデータを元に、手術で使用する眼内レンズの度数を決めることになります。そのため、この数字に誤差があると、必然的に手術の結果に跳ね返ってきます。術後に遠くが見えるようにピントを合わせたつもりなのに、眼鏡をかけないと遠くがうまく見えない・・なんていうことになる可能性があります。

当院では多焦点眼内レンズも使用しています。多焦点の売りは「遠くも近くも見えますよ」なのですが、ピントの位置がずれてしまうと台無しになってしまいます。

 

当院では開院時にトーメー社のOA-1000という眼軸長測定装置を使用していて、これは4年前では最新の器械でした。光干渉断層撮影という新しい方式の測定装置で、測定精度がとても高かったのですが、一方で強い白内障の方ではうまく測定できないという欠点がありました。

その場合は超音波を使用した測定を行うのですが、どうしても精度が落ちてしまいます。

最近になって、新しい眼軸長測定装置 OA-2000を導入しましたが、これがなかなか優れた器械なのです。

OA2000

2016-05-20 14.09.162016-05-20 14.09.24

通常白内障が強いと、白内障より奥が観察できなくなります。この機械も眼軸長を光を使って測るので、白内障があまりに強いとうまく測定できません。ところが、このOA-2000は検査可能率がとても高いのです。

 

 

OA2000 2

 

 

OA2000 3

測定も簡単なので、患者さんへの負担も少なくなります。

最近時々あるのが、レーシック手術後の患者さんです。角膜の形状が変化しているので、通常と同じ計算式で眼内レンズの度数を算出すると、度数がずれてしまいます。そのような場合にも対応できる計算式が搭載されているのも特徴です。

OA2000 4

検査器械は患者さんが特に意識することはないかもしれませんが、とても重要です。

最新の器械を常に使用することで、高い手術成績を維持しようと考えています。

 

網膜色素変性症と拡大読書器

2016.04.18

今回は白内障手術を14件行いました(うち入院2件、乱視用レンズ2件)

無事に手術を終えました。

網膜色素変性症と拡大読書器

網膜色素変性症は難病指定されている病気なのですが、現在特に有効な治療がありません。

人によってはかなり見えにくくなります。視野が狭くなったり、暗いところでは殆どみえなかったりします。

無題

網膜色素変性症の方の眼底写真ですが、周辺部で網膜の色が灰色になってきています。無題

上の写真は健康な人の眼底写真ですが、比較すると色調の違いが分かりやすいと思います。

当院で診ている人の中で、網膜色素変性症の方が「見づらくて文字が書けなくなった」と言いました。そのため、拡大読書器を試してみることにしました。

拡大読書器はいくつか種類があります。大まかにはハンディタイプと据え置き型があります。

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文字を読むのにはどちらも良いと思うのですが、書くとなるとハンディタイプはうまくいかないようです。

片手で拡大読書器を持ちながら、もう片手で物を書くことは難しいということでした。据え置き型なら両手が自由になるのですが、一方で画面を見ながら物を書くのは少し慣れが要るようです。

うまく慣れて生活の質が保てればと思います。

目のまわりについたメヤニ

2016.04.11

本日は白内障手術13件(うち入院2件)

無事に終わりました。

目のまわりについたメヤニ

外来に来院される方のうち、目やにを主訴にする方は結構多くいらっしゃいます。

目やにの原因は色々あるのですが、最も多いと思われるのがマイボーム腺からの分泌物です。

マイボーム腺からは脂が分泌されていて、目が乾かないようにしているのですが、年齢とともにベヤベタしたものに変化していきます。

その分泌物が目の周りに残ると目やにになります。目やには一旦乾くとぺったりはりついて取れにくくなります。

無題

赤丸の中の睫毛が目やにのせいでひとまとまりになっています。こうなってしまうと、洗わないとなかなか取れません。しかし、基本的に脂が主成分なのでお湯だけだと若干落ちにくいことがあります。ただ、洗顔料やボディーソープは基本的に目に入らない前提で作られているので、一般的には目にはいるとしみるようです。

そういった場合、赤ちゃん用のボディーソープがお勧めです。これは目に入ってもしみにくく出来ています。なかなか洗いにくい場所ですが、これを使うとうまくきれいに出来ます。

 

 

糖尿病網膜症治療の難しいところ

2016.03.08

今回は白内障手術を12件

無事に終わりました。

 

糖尿病網膜症治療の難しいところ

 

患者さんの性格によっては、糖尿病の治療はとても難しいことがあります。「生活習慣病」と言われているだけあって、生活習慣が治らない事にはどうにもなりません。場合によっては患者さんが受診をさぼることもあります。糖尿病になったばかりの場合、今現在視力が下がっているのでもないし、全く不自由しないので治療に熱心になりにくいです。

 

最近来院した患者さんもそのような方の一人でした。60代の女性なのですが、とても明るい方で外来でも良くお話をされます。もともとは白内障があって昨年3月に来院されました。矯正視力は0.7前後なので若干不自由していたと思います。60代で白内障は若干早いのですが、糖尿病があると白内障は10歳くらい若く生じる事があります。眼底にはすでにレーザー治療をしてあって、糖尿病網膜症は落ち着いているようでした。

白内障手術を予定しようと思ったのですが、HbA1cが10を超えているとの事でした。これはかなり糖尿病が悪いことを示しています。「白内障は治療すれば治るけど、網膜症が悪化したらなかなか治らないよ」と説明して、白内障の手術をおこないました。7月に手術をしたのですが、特に問題なく手術ができました。

術後の矯正視力は両眼とも1.2になって一安心。以後は糖尿病網膜症が悪くならないか定期検査をすることになりました。外来診察時はかならず糖尿病の治療の様子を聞くのですが、一向にHbA1cが減る様子がありません・・今回受診の時にも聞いたのですが、HbA1cが12もあるようです。初診時よりも悪くなっていてビックリしました。恐らくこのままの数字が続くと糖尿病網膜症が再燃してしまいます。

外来で「このままだと失明するかもしれないよ!」と言いましたが、きちんと内科を受診しているか確認しないといけないですね。ちゃんと内科に言っていれば通常はこのようなHbA1cにはならないと思います。

実際に糖尿病網膜症が活発になってしまうと、いろんな治療や手術がうまくいかないことも多くあります。視力に影響する前に糖尿病が改善してもらいたいものです。

もりや眼科 平成28年2月の手術実績

2016.03.03

もりや眼科 平成28年2月の手術実績

 白内障手術 62件

硝子体手術 6件

眼瞼下垂症手術 8件

霰粒腫摘出術 2件

後発白内障に対するレーザー治療 15件

網膜レーザー光凝固術 件

閉塞隅角緑内障に対するレーザー治療(虹彩光凝固術) 5件

翼状片手術 3件

涙点プラグ挿入術 4件

ボトックス注射(眼瞼痙攣の治療) 3件

網膜光凝固術 1件

 

 2016-01-25 19.08.18

 

 

 

 

 

 

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