流涙症に対する治療(鼻涙管狭窄症に対するシリコンチューブ挿入術)
2014.08.18 涙器
本日から、当院のスタッフに新しい看護師が加わりました。
当院では外来中にレーザー、処置などを行っているのでそれらを介助する看護師の役割はとても大きいです。とても頑張り屋さんなので、今後は当院の貴重な戦力になることでしょう。
今日は白内障手術を10件行いました。
お盆明けでしたが、気分を入れ替えてしっかり頑張りました。
流涙症に対する治療(鼻涙管狭窄症に対するシリコンチューブ挿入術)
涙の診療はとても難しいことがあります。診察で目がとても乾く人でも「涙がうるうるする」と訴える場合があり、点眼薬をだしても「なぜ涙でうるうるするのに点眼で余計にうるうるさせなくてはならないのか」と言われたりもします。
しかし、実際に涙が溢れて困る人もいらっしゃいます。
これはフルオレセインという染色液で涙を染めたものです。目と下まぶたとの隙間に涙が沢山たまっていることが分かります。
こういった場合、涙の出口が詰まっていることを疑って、水を通します。実際にこの方に水を通したら、通りにくくなっていました。そういった場合、涙の通り道が細くなっていることが考えられます。涙の通り道にシリコン製のチューブを留置します。完全に閉塞しているわけでは無かったので、一瞬で入ってしまいました。これをしばらく入れっぱなしにすることで、涙の通り道を広げようというものです。
2か月ほど入れたのち、チューブを抜去します。この方がチューブを抜去するのはまだ先の話ですが、うるうるが無くなると良いですね。
これが留置したチューブです。実際には外からは殆ど見えません。
接遇について
2014.08.11 もりや眼科
本日は午後の時間を使って接遇の勉強会を行いました。普段まとまった時間がなかなか取れなくなってきているので良い機会でした。来院された患者さんが気持ちよく過ごせるようにしたいと思います。
眼瞼下垂手術で疲れが取れる
2014.08.04 眼瞼下垂
無事に終わりました。
今回は眼瞼下垂手術の話です。
眼瞼下垂手術で疲れが取れる
眼瞼下垂とは、文字通りまぶたが下がる病気ですが、それに伴って色んな合併症を生じることがあります。
まぶたが下がると、まぶたを上げようと頑張ってしまうので、まぶたの筋肉が頑張りますが、おでこの筋肉も使って目を開けようとします。そうすると、眉の位置が高くなります。

この方は右眼瞼下垂ですが、右目のまぶたが下がっています(赤矢印)。
目を開けようと頑張るので、左眼が大きくあいています。また、眉も高い位置にあります(緑矢印)。
手術をすると、そんなに頑張らなくても目があくようになります。

右眼のみ眼瞼下垂手術を行いました。右目の大きさは少し大きくなっただけなのですが、大事なのが眉の高さが下がったという事です。目を頑張らなくても十分大きく開くようになったということです。赤矢印の位置が下がっているのがわかります。手術前の、左目をくわっと開けている感じもなくなりました。おでこの筋肉を使わずに済むようになったので、疲れにくくなりました。
もりや眼科 平成26年7月の手術実績
2014.08.01 手術実績
難治性ドライアイは実はドライアイでない?眼瞼痙攣について
2014.07.28 ドライアイ
鼻涙管閉塞症に対する涙道内視鏡下のシリコンチューブ挿入術 5件
眼瞼内反 1件
翼状片切除術 1件
を行いました。週末出張があるので、今週は白内障手術はお休みです。
難治性ドライアイは実はドライアイでない?眼瞼痙攣について
当院だけでなく、多くの眼科ではドライアイの患者さんがとても多いと思います。
ドライアイといっても、多くのタイプがあって
・涙が少ない人
・ムチン(保湿成分)が少なくて水をはじきやすくなっている人
・油が少ない(質が悪い)ために涙が乾きやすくなっている人
・涙がたまる部分が小さい人(乾くのに涙があふれる)
・まぶたと眼の摩擦が強い人
などなど、タイプに応じて治療方法も変わってきます。その中で、目をよく見てもつるすべで綺麗なのに「ごろごろする、しぱしぱする」という訴えが強い方が時々いらっしゃいます。そのような方はいろんな点眼をしても全く効果が無いこともあります。
そのようなときに一度検討すべきなのが、「眼瞼痙攣」という病気です。眼瞼痙攣は文字どうりピクピクすることもあるのですが、全くピクピクしないものもあります。
眼瞼痙攣の主な症状で
・ まぶしい
・ 目を開いているのがつらい
・ 目が乾く
・ ごろごろする
と言うものがあり、ドライアイのように思えますが、どれも眼瞼痙攣の患者さんの約半数以上で生じると言われています。
眼瞼痙攣の場合、リズム瞬目と速瞬が特に苦手になります。リズム瞬目は「タンタカタン」というリズムで瞬目をしてもらいます。速瞬は可能な限り早くまばたきしてもらいます。これがうまく出来ない場合、眼瞼痙攣の可能性があるので、眼科を受診してみてください。現在ではボトックスという特効薬があり、うまく治療ができるようになっています。